普通に告白して、付き合って。
普通にデートして、話をして。
 
普通に歩み寄る。
 
 
 
 
普通って何ですか?
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
スタンダード
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
朱い夕日が空を包む。
巡回の終わった土方は特にやることもなく、屯所へ脚を向けていた。
 
胸ポケットを探る慣れた手つき。
だがそこには何時も常備されているはずのものがない。
 
(買いに行かねェと・・・)
 
煙草切れで苛立った頭を回転させ、行き先を変えた。
大通りを抜け、狭い路地裏を通り、近道をする。
何分あれば行けるだとか、そこに着くまで何があるだとか。
 
 
その道でよく、誰かに会うだとか。
 
 
その誰かは、全部計算の内なのかもしれないが。
 
「・・・素直じゃねェよな、」
 
 
普通に、会いたいと言えば
 
普通に、時間だって作るのに
 
 
嗚呼でも、それを避けてきたのは-
 
 
 
 
 
「・・・俺か。」
 
 
 
 
 
歩み寄れば逃げていく、どちらも。
触れた分だけ恐くなる、どちらも。
 
 
素直じゃないのは、俺。
 
 
 
 
 
 
 
「なーにしてんの?」
 
後ろからぽん、と頭に手が置かれる。
あからさまにびくりと肩を揺らして勢いよく振り返ると、予想した通りの人物が立っていた。
一つ、溜息をつく。
 
「・・・分かんだろ?」
「んー・・・この先行くと・・・煙草買いに?」
 
いつものやりとり。
 
「それとも」
「御前に会いに・・・ってか?」
 
薄く口元に弧を描く。
何度もお決まりのパターンにはめられていては限りがない。
 
「・・・御名答、」
 
にんまり笑い返した坂田は、頭に置いていた手を肩に移動させた。
 
「なぁ、」
「・・・ん?」
 
「御前は男が好きなのか?」
 
じ、と坂田を見つめた。
少し考える素振りをして、暫しの沈黙を大きな笑い声が破る。
 
「ははっ・・・だったら土方も男のが好きなの?」
 
「なっ違・・・俺は御前だから・・・!」
 
「だったらそれ一緒。・・・俺も御前だから」
 
 
へらりと頬を緩ます坂田が小憎らしくて
同時に恥ずかしいことを言われたと分かって
何だか笑いが込み上げてきて
 
どうしようもなく嬉しくなった。
 
 
 
 
 
普通って何ですか?
 
普通って必要ですか?
 
普通って基準は何ですか?
 
 
 
 
 
 
嗚呼なんだ-
 
普通って俺達にはいらなくないですか?
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
昔のをひっぱってきましたあばばはじかしお。
 
普通というのは基準がないのにどうして普通という言葉を使うのだろうか...ということをたまに思ったりします。
 
ああホモはつらいね。
人からはずれるのはこわいね。
 
でも人からはずれるってどういう基準から?ってなるんですああわかんね^q^
 
まあ全部の柵を乗り越えて二人には幸せになってほしいと思いますまるっ。
 
 
 
 
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